⑩ 糖質制限のよくある誤解Q&A

糖質制限について調べていると、「やってはいけない」「危険」「結局リバウンドする」など、正反対の情報がたくさん出てきます。
何を信じて判断すればいいのか分からないと感じている人も多いと思います。

この記事では、**糖質制限に関する「よくある誤解」**を整理して、皆さんの判断材料にすることを目的としています。


この記事を読んだらわかること

・糖質制限が「危険」と言われる理由と、その前提条件
・糖質を減らすと本当に脳や体に悪影響があるのか
・糖質制限とリバウンドの関係
・糖尿病や血糖値との正しい関係
・「誰にでも向いている方法ではない」と言われる理由


1. 糖質制限は危険な食事法なの?

「糖質制限は体に悪い」「命に関わる」という意見を見かけることがありますが、多くの場合、極端な方法を前提にした話です。

日本の医療現場でも、
糖質を完全にゼロにする食事
野菜やたんぱく質まで極端に減らす方法
は推奨されていません。

一方で、
・主食の量を調整する
・間食や砂糖を含む飲料を控える
といった穏やかな糖質調整は、血糖値管理の一環として使われることがあります。

👉 **「糖質制限=危険」ではなく、「やり方次第」**というのが現実的な話です。


2. 糖質を減らすと脳が働かなくなる?

「脳は糖しか使えないから、糖質制限は危ない」という話もよく見られます。

確かに脳はブドウ糖を主なエネルギー源としていますが、
糖質摂取量が少ない状態では、肝臓で作られるケトン体も利用されます。

ケトン体について詳しくはこちらで解説しています。

⑨-1ケトン体とは?

ただし、
・急激に糖質を減らす
・エネルギー不足の状態が続く
と、集中力低下やだるさを感じる人がいるのも事実です。

👉 脳への影響は「糖質量」よりも、全体のエネルギー不足や急激な変化が関係します。


3. 糖質制限は必ずリバウンドする?

「糖質制限はやめた瞬間に太る」というイメージも根強い誤解の一つです。

実際には、
短期間で体重だけを落とす目的の極端な糖質制限
を行った場合、元の食事に戻すと体重が戻りやすくなります。

一方で、
・主食量を見直す
・血糖値が急上昇しにくい食べ方を身につける
といった生活習慣としての調整は、リバウンドの有無よりも「継続できるか」が重要です。

👉 リバウンドの原因は「糖質制限」そのものではなく、無理なやり方にあります。


4. 糖質制限をすると糖尿病になる?

「糖質制限をすると逆に糖尿病になる」という不安もよく見かけます。

現在の日本の医学的見解では、
適切な糖質量の調整が糖尿病を引き起こす
というエビデンスは示されていません。

ただし、
・もともと膵臓の機能が低下している
・糖尿病と診断されている
場合は、自己判断での極端な制限は避けるべきとされています。

👉 糖尿病との関係は、「制限するかどうか」よりも個人の体の状態が重要です。


5. 糖質は少ないほど健康にいい?

「糖質は悪だから、できるだけ減らした方がいい」という考えも誤解されがちです。

糖質は、
・体を動かすエネルギー
・血糖値を維持する役割
を持つ栄養素です。

問題になるのは、
精製された糖質を過剰に、頻繁に摂ることです。

👉 「糖質=悪」ではなく、量・質・摂り方が判断ポイントになります。


6. 誰にでも糖質制限は向いている?

糖質制限は、すべての人に同じように向いている方法ではありません。

・妊娠中・授乳中
・成長期の子ども
・特定の持病がある人
は、医療者の判断が必要とされています。

👉 流行っているからやるのではなく、自分に必要かどうかを見極めることが大切です。

7. ベジファーストとは?意味ある?

ベジファーストとは、食事の最初に野菜や海藻、きのこなど、食物繊維が多い食品を先に食べる考え方です。
目的は、食後の血糖値が急に上がるのを抑えることにあります。

食物繊維を先に摂ることで、
その後に食べる糖質の吸収がゆるやかになりやすいとされています。
その結果、インスリンの急激な分泌を抑えやすくなり、血糖値の変動が小さくなる可能性があります。

糖質制限をしている場合でも、ベジファーストがまったく意味がないわけではありません
糖質量が少なくても、食事内容や組み合わせによっては血糖値が上がることがあり、
食べる順番を工夫することで、その影響をやわらげられる場合があります。

ただし、ベジファーストだけで血糖値が必ず安定するわけではありません
糖質量そのものが多い食事では、順番を変えても効果は限定的です。
また、食物繊維が極端に少ない食事では、意識しても実践しにくくなります。

ベジファーストは、
「これだけやれば安心」という方法ではなく、
血糖値を安定させるための補助的な工夫の一つとして捉えるのが現実的です。


まとめ

糖質制限に関する多くの誤解は、
「極端な方法」が前提になっていることから生まれています。

重要なのは、
・糖質を完全に排除しない
・体調や生活に合った調整をする
・情報を一つの意見だけで判断しない

糖質制限は「正解・不正解」で決めるものではなく、
理解した上で選択するための知識が必要なテーマです。


参考資料・出典
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
日本糖尿病学会
https://www.jds.or.jp/

▶ 次の記事

STEP2|低糖質 食材の選び方・使い方
→ 次のSTEPでは糖質制限を続ける上で、実際に使いやすい低糖質な食材を紹介しています。


▶ おすすめの関連記事

③ 糖質制限はやっていい?危険性は?
→ 糖質制限のリスクや注意点について、誤解されやすいポイントを整理しています。

⑧ 人工甘味料とは
→ 糖質を減らす際によく使われる人工甘味料について、安全性や考え方を解説しています。

⑨ 不足しやすい栄養素
→ 糖質を控えた食生活で、意識して補いたい栄養素を解説しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました